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里親制度で街をきれいに〜日本初の罰則付きポイ捨て条例から20年〜

ゴミポイ捨て里親制度

わたしは、日本をシンガポール並みの美しい国にしたいと考えています。

高校生の頃、初めてシンガポールを訪れ、ゴミのない素晴らしい風景に感動しました。
その街並みは、ゴミを捨てると重い罰金があることで保たれていたのです。

わたしは昨年から、ゴミのポイ捨てに重罰則を課す法律の試案を作っていました。
もし政治に参加できることになったら法案として提出するつもりですが、現在、地方自治体を調査しながら、東京に合わせた条例案に修正しています。
もうすぐ公開させていただきます。

 

福岡県北野町は、平成4年に施行された「環境を良くする条例」で、ゴミのポイ捨てに対し日本で初めて罰則(5万円以下の過料)を課して注目された町です。
条例について、電話でお聞きしたしたところ、ユニークな取組みをされている事がわかり、実際に行ってみることにしました。

久留米市役所のエコカーに乗り、環境政策課の山口氏と島氏に市内を案内していただきました。

 

エコカー

 

市内は美しく、ゴミはとても少ない印象でしたが、タバコの吸い殻はところどころに落ちていました。
タバコの吸い殻をなくすことは、たいへん難しいということです。

北野町は「夢のコスモス街道」で有名な観光名所です。
秋には、筑後川の支流である陣屋川堤防沿い4kmに渡って、色とりどりのコスモスが咲き誇ります。

 

コスモス

 

このような素晴らしい景観と自然保護のために条例が作られたため、罰則付きの条例が導入される際も、反対の声はなかったとの事です。

北野町の条例をきっかけに、全国にポイ捨て条例が広まることとなります。
翌年の平成5年、隣の久留米市でも3万円以下の過料を課す「環境美化促進法」が施行されます。
平成17年には、久留米市と北野町など1市4町が合併され久留米市となります。
北野町の「環境を良くする条例」は久留米市の「環境美化促進法」に一本化されました。

導入当初、罰則が抑止力となりゴミが少なくなったようですが、実際には罰則を適用する事がなかったことから、徐々にゴミがまた増えてしまったようです。
罰則を付ける以上、厳格に適用する実施方法を考えることも重要です。

過料を徴収した事がない条例も限界をみて、
「ゴミを捨てる人よりも、拾う人を増やそう」
という考えで、新たな取組みが始まります。

平成14年、久留米市は「道路や公園の里親募集」を始めました。
これは、アメリカテキサス州で1985年に始まった「アダプトプログラム」の久留米版です。
アダプトは「養子にする」という意味で、公共の公園や道路を「養子」にみたて、市民や企業が「里親」になって面倒をみる制度です。

清掃を担当するエリアには担当者の名前を書いた看板を立てる事ができます。

 

ゴミポイ捨て里親制度
県道の清掃担当の看板

 

市内の至る所で、このような看板が立っています。

 

公園ポイ捨て
公園の清掃担当の看板

 

この里親制度は「久留米クリーンパートナー制度」として、平成25年現在で登録者数は17656人になっています。
子どもからお年寄り、企業など誰でも気軽に参加できるボランティアとして、年々登録者数が増加しています。

ただ、最近は少子高齢化で登録者の年齢が高くなってきており、高齢を理由に登録をやめる人が増えています。
そのため、若い世代に環境に対する意識を高くもってもらう試みとして、小学校などで環境学習の授業を取り入れるようにしました。

平成24年度で、学校の登録数は22です。
今後、幼稚園や保育園、小中学校などに広げていく事が出来れば、登録者も若返ります。

このような取組みは、教育上の効果を生み、環境美化に対する意識の向上と、ゴミのポイ捨ての抑止力にもなっています。

 

☆簡単なアンケートにご協力ください。

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コメント

    • 寺田 涼子
    • 2013年 5月 30日 6:28am

    久留米市ってほんとステキだな!福岡は修羅の国じゃないですから!w

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