海老沢由紀

元プロスノーボーダー・政治活動家の海老沢由紀です。

インフルエンス活動 政界one eighty (180°)2015年5月4日号(第29号)

※このページは、発行済メールマガジンの一部改変要約記事となります。

5月4日号の内容です。

 1 党内をかき乱すインフルエンス活動

 2 アファンの森を訪れる

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1 党内をかき乱すインフルエンス活動
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維新の会はマタハラ政党だった 離党した橋下ガールズが暴露〈新潮45〉

上西小百合議員の問題に続いて、こういう話が報道されました。

これらは、やはりガバナンスの問題であり、「組織」がちゃんとしていないこ
とから始まっていることと推測できます。

維新の会・維新の党の一部議員や候補者、さらに幹部の秘書には、インフルエ
ンス活動を行う人がいて、その結果、いわゆるモラルハザードが起こった状態
のようです。

インフルエンス活動とは、

「組織内の実権を握る者に対して、組織内の人間が自らの利益を大きくするた
めに働きかけること」

を言います。

意思決定を行う人物は、組織が大きくなると末端の情報が得にくく、情報が非
対称になります。
現場と最終的な意志決定を行う中央との距離が開きすぎ、そのために現場の情
報は中央に正確には届かないし、また逆に中央の行おうとしている方針は現場
では理解されがたい。情報の双方向性を保つための仕組みをしっかりするため
には、それは相応のコストがかかる。動機付けやガバナンスに対する大きな教
育コストや労力が必要になるということです。

たとえば、候補者の決定を行う場合も、本当は党利に叶う候補者や当選に近い
候補者がいたとしても、間に私利(自分が影響力を行使できる人を立てたい等)
を図る人物がいて、最も適した人を立てられなかったり、結果的に無理な人数
を擁立することになる等のモラルハザードが起こります。

理論的には資本主義の国より優れているはずの計画経済の国、社会主義国がう
まくいかなかった原因は、このインフルエンス活動のためと言われています。
合併などによって効率性が保たれれば1+1が2以上になるはずなのに、そうはな
らず、1以下になってしまうような状態です。
維新の党も、統合によって本来はもっとパフォーマンスが上がってもおかしく
ないはずです。

成熟した政党であれば、そうしたモラルハザードが起こらないような組織の仕
組みがしっかりしています。
もちろん政治はインフルエンス活動が元々起こりやすいのですが、党が成熟し
ていけばだんだん不適切な人物が自然に淘汰されていき、統治機構も次第に落
ち着くものでしょう。
ところが、どうせまた分裂するんだろうと考え派閥の利益を優先したり、党利
に反しても自分のポジションを維持しようとする者がいると、党の本来の利益
の方向にはなかなか向かいません。

党の意思決定者の適切な現場への介入が阻まれ、組織の効率的な運営に影を落
とします。そもそも意思決定者がまわりの人物の評価を誤っているのではどう
にもなりません。

意思決定者が、自分には良い顔をする周辺のプレイヤーについて、適切な人物
なのかを検証することは難しいでしょう。
しかし、長い期間にわたりうまくいっていない状態なのですから、まず自分に
上がってくる情報が正しいのかを少しは疑い、現場と十分に対話する機会を設
けるなど、現場との距離を小さくする努力をして欲しいと思います。

現場の声がトップに届かない状況で、透明性の高い組織の構築は難しく、現在
のようにモラルハザードの起こっている状態の改善は望めないのです。

政党批判が問題となるのも、大声を出さないとトップにきちんとした情報や
意志が届かないことで内々で解決できなくなるからです。
一方的に批判する方が悪いのではなく、組織の問題が大きいと思います。
そろそろ成熟した政党として、そういう状況は脱してもらいたいものです。

女子校じゃないんですから、インフルエンス活動を行う人のくだらない噂など
を信じてしまって、変な決定をしてしまわないように、党内の有力議員には是
非、各々の情報について、十分な確認を行うようお願いいたします。

 

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2 アファンの森を訪れる
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長野県にある「アファンの森」を見学しました。
アファンの森は、かつては死んでいるも同然の森だったそうです。
荒れ放題だった森に手を入れ、再生させてきたのが作家であり、タレントとし
てもおなじみのC.Wニコルさんです。

ニコルさんは30年前にイギリスから日本に移住し、日本人になりました。
日本の素晴らしい自然に大変感銘を受けたそうです。

森は本来、野生動物を育んだり、水をきれいにしたり、豊かな土壌をつくる
「森の力」を持っています。
しかし、高度経済成長時代を迎えた日本は、経済発展のために自然の素晴らし
さに背を向け、都合良く森を作り変えていきました。
ニコルさんは、人間の力によって「森の力」が失われていくことに危機感を募
らせたそうです。

山で食べ物がなくなった野生動物は、生きるために人間のすむところまで下り
てこざるをえなくなり、日本の森は生態系としてのバランスを崩してしまいま
した。
ニコルさんは、危機的な日本の森をなんとかしたいと強く考えるようになって
いきます。

ちょうどその頃、ニコルさんは、故郷のイギリスウェールズを訪れます。そこ
で、石炭の採掘と廃坑で死んでしまっていた森を生き返らそうと懸命に働いて
いた人々の情熱を目の当たりにし、「森はよみがえる」ことを知ることになり
ました。そして、日本で森をよみがえらせることを決意したそうです。

木の一本一本に養分が行き渡るよう森の間伐を行い、太陽の光が当たるように
することで、まっすぐな太い木が育つようにしたり、地面を覆っていた草やツ
ル植物を刈ることで、地面まで太陽が届け、花や若い木が育つ環境を整備しま
した。
むやみに刈りとるのではなく、動物や鳥の食料となるアケビや山葡萄などの実
がなるものは残す工夫をしています。 さらに、カエルやイモリ、水生昆虫、
それにサギやカモたちの環境も整えるため、水路や池が作られています。

そうした活動が実を結び、森には93種類以上の鳥、1000種類を越す昆虫が戻
ってきました。絶滅の恐れのある30種も確認されています。そしてクマの親子
が木登りや大好物のハチミツを食べに訪れるまでになりました。

今回の見学には、鳥の専門家の方が同行して下さいましたが、鳥の調査中に何
度かクマに遭遇した話を聞きました。クマと遭遇した時は、死んだふりをする
のがいいという話を聞きますが、「クマスプレー」というスプレーすると身動
きが出来なくなるスプレーがあるそうで、これが一番だそうです。

森にはたくさんのふきのとうが芽吹いていて、スタッフの方が、採れたての
きのこや「ふきのとう」、「こごみ」を天ぷらにしてくれました。
野菜嫌いの子どもたちが「はじめて美味しいと思った」という天ぷら。食べた
場所がおおいに関係したのかもしれません。
家族でアファンの森を見学させて頂き、さまざまな植物や生き物がバランスを
保ちつつ共存している、命のつながりを強く感じることができました。

毎月500円から森のサポーターになることができるので、ご興味のある方はサ
ポーター登録されてみてはいかがでしょうか。

アファンの森HP

森は普段は立ち入り禁止ですが、サポーターになると、定期的に行なわれる森
の見学会に参加することができます。

 

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